どうもこんにちは。MESIです。
前回の記事ではブレーキの交換方法について解説しました。
今回はフロントディレーラーを交換していきます(`・ω・´)ゞ
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必要な工具
フロントディレーラーの取り付け、調整に必要な工具は
- 六角レンチ
- チェーンカッター
- ワイヤーカッター
が必要となります。なお、調整だけの場合チェーンカッターとワイヤーカッターは必要ありません。
古いフロントディレーラーを外す
古いフロントディレーラーを取り外していきましょう。
しかしチェーンがフロントディレーラーのガイドプレートを通っているのでこのままではチェーンが邪魔!フロントディレーラーを取り外すことができません。
まずチェーンカッターでチェーンを切ってください。
チェーンの切り方については↓の記事で解説しています。
チェーンを取り外したらまずフロントディレーラーをインナーギア(内側の小さいギア)に入れてください。
そしてワイヤーを固定しているボルトを緩めてワイヤーを外します。
続いてフロントディレーラーをフレームの台座に固定しているボルトを外せばフロントディレーラーが外れます。
外れました。2箇所のボルトを緩めるだけなので簡単ですね。
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新しいフロントディレーラーを取り付ける
続いて新しいフロントディレーラーを取り付けていきます。
フレームの台座にフロントディレーラーを取り付けます。
このときフロントディレーラーのガイドプレートとチェーンリングとの隙間が1~3ミリになるように取り付けてください。
新品のフロントディレーラーの場合、シールがあるので合わせやすいです。
フロントディレーラーを調整する
フロントディレーラーを取り付けたら次は調整に入ります。
以下ではシマノの新型フロントディレーラー(R9100、8000、7000)の調整方法を紹介してます。
その1.フロントディレーラーとチェーンリングの平行を出す
完全に一から調整する場合はまずフロントディレーラーとチェーンリングの並行を出す必要があります。
もしフロントディレーラーがクランクのチェーンリングに対して斜めについていたら正しく変速できないことは想像できますよね。
この調整が必要となるのはフロントディレーラーを交換するときや落車してフロントディレーラーがズレてしまったケースとかです。
ワイヤーの初期伸びで変速が狂ったから調整するような場合、必要ありません。
また、調整前に一つだけチェックして欲しいことがあります。
それはバックアッププレートがフレームに貼り付けてあるかないかです。
フレームがフロントディレーラー直付けタイプの場合必ず必要になるのがこのバックアッププレートというもの。
シマノのフロントディレーラーは台座だけでなくサポートボルトというボルトをフレームに押し付けることで支えています。
しかしサポートボルトを直接フレームで受けるとフレームに穴が開くなど損傷が考えられるため、サポートボルトが当たる場所にバックアッププレートを貼りフレームを守るのです。
直付けタイプのフレームを使用している場合、バックアッププレートが貼られていることを確認してください。
ただし、CANYONのULTIMATEなど一部例外もあります。
バックアッププレートがついていることが確認できたら調整に入りましょう。
まずロー側調整ボルトを回して、チェーンガイドプレートの前端とチェーンリングのアウター(大きいギア)の面をそろえてやります。
時計回しするとガイドプレートが自分がいる手前側に動きます。
このとき、チェーンガイドの後端が0.5~1.0ミリほど内側にくるように調整します(フロントディレーラーをフレームに固定しているボルトを仮止め状態にして手で押したりして調整してください)。つまりチェーンリングに対して若干斜めになるように取り付けるということです。
またこのとき、サポートボルトがフレームのバックアッププレートに接触していないことを確認してください(接触している場合サポートボルトを反時計回しして緩めます)。
調整が完了したらボルトを本締めしてフロントディレーラーを固定します。本締めするときにせっかく調整したフロントディレーラーがずれないように注意してください。
先程説明したように、シマノのフロントディレーラーは台座だけでなくサポートボルトをフレームに貼ったバックアッププレートに押し付けることで支えます。
この段階でチェーンガイドの後端が0.5~1.0ミリほど内側にくるように調整したのは、これからサポートボルトを押し付ける作業をすることでガイドプレート後端が前に出てくる、つまり平行になるように調整するためです。
バンドタイプのフロントディレーラーを使用する場合サポートボルトを押し付ける必要は無いので最初から平行に取り付けてください。
そんなわけでこれからサポートボルトを締めて平行を出す作業に移ります。
まずサポートボルトをフレームに貼り付けてあるバックアッププレートに接触するまで締めてください。
サポートボルトがバックアッププレートに接触した状態で更にボルトを締めていくとフロントディレーラーのチェーンガイド後端が押されて手前に出てきます。
チェーンガイドプレートとチェーンリングの面が揃うまでボルトを回してください。
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その2.ワイヤーの固定方法について
ワイヤーの固定方法ですが、この記事ではシマノの新型フロントディレーラーであるR9100、8000、7000でのやり方を解説します。
新型のフロントディレーラーはなんかケーブルの通し方が複雑で難しそう…(;´Д`)
と思ってしまいますが、実際にやってみるとそう難しくはありませんでした。見掛け倒しです。
まず、フロントディレーラーのキャップ(リンクカバー)を外します。
反時計回しに回転させながら持ち上げると外れます。
キャップを外したらキャップが付いていたボルトを緩めてワイヤーを通していきます。
ワイヤーの通し方は以下の画像を参考にしてください。
また、アジャストバレル突起部がインプットリンクに当たっていることを確認してください。
当たっていない場合はケーブル調整ボルトを緩めて当たるようにしましょう。
↑の状態になればOKです。
ボルトでワイヤーを固定するときにはしっかりワイヤーを引っ張りワイヤーを張ってください。
ワイヤーを固定したら変速レバーを動かしてみましょう。
ちゃんと取り付けできていればフロントディレーラーが動きアウター(外側の大きなギア)に入ると思います。
フロントディレーラーが動かない多くの原因はワイヤーの張りが足りていないことが考えられます。
ワイヤーを固定するとき、しっかりワイヤーを引っ張ることで余りをなくしてください。
フロントディレーラーが動くことを確認したら、レバーを何度か操作することでワイヤーの初期伸びを取ります。
初期伸びを取り終えたら、再びワイヤーを固定し直してください。
その3.ケーブルの張り調整
シマノの新型フロントディレーラーはワイヤーの張り調整が簡単です。
まずフロントディレーラーをシフトレバーでアウター(外側の大きなギア)に入れてやり、小レバーを軽くクリックしてアウターのトリム位置に動かしてください。
インナーギアに入っている状態でももう一回小レバーをクリックするとフレーム側にフロントディレーラーがわずかに動くよ。
つまりフロント変速はインナートリム、インナーギア、アウタートリム、アウターの4種類あるんだ。
トリム位置に動かしたらフロントディレーラーの側面を覗いてみてください。
おそらく2本の白い線(インジケーター)が見えると思います。
この線はワイヤーのテンション(張力)をイジると移動し、2本の線が合わさり一直線になったときがシマノが推奨するワイヤーテンションです。
ワイヤーの張りを調整するボルト(下の画像参照)がフロントディレーラーについているのでそれを時計回しするとワイヤーの張りが強くなります。
ワイヤーを張りすぎてしまった場合は反時計にまわします。ただし一度反時計に回したら必ず一度インナーギアに入れて再度アウターのトリム位置に戻して作業を続けてください。
フロントディレーラーによってはインジケーターの線が無い不親切なやつもあります。
そういうときは線ではなく段差を合わせて調整してください。
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その4.トップ側の変速調整
ワイヤーの張り調整が完了したらフロントディレーラーのトップ側の変速調整に入ります。
なお、ここからの調整にはチェーンが必要です。
フロントディレーラーを交換した場合などはチェーンを切ったと思うので再び取り付けます。
チェーンの付け方については↓の記事で解説しています。
トップ側の変速調整にあたってまずフロントのギアをアウターに入れ、小レバーを軽くクリックしてトリムに位置に動かします。ワイヤーの張り調整のときと同じです。
また、リアディレーラーはスプロケットの一番大きいギアに入れます。
そしたらトップ側調整ボルトを回してチェーンガイドプレートをプレート内側とチェーンがギリギリ当たらない位置まで動かします。
プレートとチェーンの隙間は0~0.5ミリに収めてください。
その5.ロー側の変速調整
ロー側の変速調整にあたってまずフロントのギアをインナー(内側の小さいギア)に入れ、さらに小レバーをクリックしてインナーのトリムに入れてください。
また、リアディレーラーはトップ側の変速調整と同様スプロケットの一番大きいギアに入れます。
ロー側調整ボルトを回してチェーンガイドプレートをプレート内側の樹脂部分とチェーンがギリギリ当たらない位置まで動かします。
プレートの樹脂部分とチェーンの隙間は0~0.5ミリに収めます。
仕上げ
ワイヤー固定でフロントディレーラーのキャップ(リンクカバー)を取り外した場合再び取り付けます。
まず余ったケーブルをリンクカバーの穴に通します。リンクカバーの穴の大きい方からワイヤーを入れ、小さい穴からワイヤーが出てくるようにしてください。
ワイヤーを通したらリンクカバーをフロントディレーラーに取付けます。
ワイヤーは下の画像を参考にして通してください。
最後に余分なワイヤーを切断してエンドキャップを取付けます。
最後にワイヤーがほつれないようにエンドキャップを取付けたら完成です!お疲れ様でした!
現在初めて自分で組む作業をしているので、とても分かりやすい文章で助かりました。
リアディレーラーもお願いします笑
そのように言っていただけると記事を書いた甲斐があったなと思います。リアディレイラーももちろん書く予定です(`・ω・´)ゞ
もうしばらくお待ち下さいm(_ _)m
50才のオッサンローディーです。はじめまして。
現在、3台目をバラ完で作成中で、フロントディレーラーの調整に苦労している最中にMESIさんのブログを読ませていただきました。
文章も写真も分かりやすく、大変参考になりました。
フロントディレーラーで苦労している点で、是非MESIさんのお知恵をお借りできたら…と思い、カキコします。
オークションで安く拾ったコルナゴClx2.0をシマノ105の7000で組んでいるのですが、どうしてもチェーンリングとディレーラーの面が合いません。平行にはなるのですが、直付け用のハンガーの形状のせいかチェーンリングの方が2㎜ほど外側に出てしまいます。
ハンガーをヤスリで削るか、2㎜合わないことを承知でそのまま組んでみるか…思案しているところです。
MESIさんもコルナゴのフレームをお持ちのようなので、何か良い方法があれば、お教えいただけないでしょうか?
実際に見ていないのでなんとも言えませんが、もしかしたらクランクが奥までハマっていないせいかもしれません。私がコルナゴのコンポを換装した際にはそのようなトラブルはなかったのでハンガー形状のせいとも言い難いです。とりあえず組んでみてダメなようでしたら自転車店に持ち込むしかないと思います。
ご教示、ありがとうございました。
MESIさんの仰るとおり、クランクが奥まで入りきっていませんでした。
原因は、老眼で見えなかったから…だと思います。(笑)
また明日から少しずつ組み上げていきます。
その際には、MESIさんのブログを参考にさせていただきます。
丁寧な回答、ありがとうございました。お騒がせしました。
そもそもの話ですが、紹介記事の中にバックアッププレートの画像の画像がありますが、
バックアッププレートの貼り付け方向が前後逆です。
両面テープが後ろ側、なにも貼り付けられていない側が前です。
”なにも春つけられていない部分”とフレームが直に接触し、そこにFDのサポートボルトが接触するのが正しい取り付け方です。
画像の状態だと、裏面の両面テープがクッションの役目をしてしまいいくらサポートボルトで調節しようと微妙にぐにゃぐにゃします。
完全に間違った取り付け方です。